MENU

バイクのフォグランプ後付けで車検に通す方法|保安基準と取り付け手順を解説

バイクにフォグランプを後付けする方法と車検適合の完全ガイド

バイクにフォグランプを後付けしたいけれど、車検に通るか不安ではないでしょうか。実は車検の合否は、取り付け位置・灯光色・配光・インジケーターの4点でほぼ決まります。この記事は、装備や整備に悩む20代後半〜40代のライダーに向けて、保安基準の条文と二輪固有の例外規定を整理し、製品選びから取り付け、光軸の自己確認までを順を追って解説します。読み終えるころには、自分のバイクで何をすれば車検に通るかを自分で判断できるようになります。

目次

バイクのフォグランプ後付けで車検に通る条件と二輪固有の例外

バイクのフォグランプ後付けで車検に通る条件と二輪固有の例外のイメージ

フォグランプは装着が任意の補助灯ですが、いったん付けたら保安基準への適合が必須です。まずは「何を満たせば通るのか」を条文ベースで先に結論づけます。

車検の合否を決める4点(位置・色・配光・インジケーター)と全体像

フォグランプの後付けで一番つまずくのは、配線でも固定でもなく「車検に通るか」の判断です。実は合否を分ける要素は限られています。取り付け位置・灯光色・配光(他の交通を妨げないこと)・インジケーターの4点で、ほぼすべてが決まるのです。

ここで押さえるべき大前提があります。フォグランプは装着が任意の補助灯ですが、いったん付けたら保安基準への適合が必須です。「とりあえず付けてみて、車検で引っかかったら外す」という選択肢はありません。

逆に言えば、この4点を条文ベースで先に押さえてしまえば、あとは製品選びと取り付けの段階で「これなら通る」と自分で判断できるようになります。

まずは最初の山、灯光色と点灯数の条件を整理します。灯光色は白色または淡黄色で、すべて同一(参考)である必要があります。2個装着する場合は左右で同じ色を選ぶという意味です。白と淡黄の混在や、青・赤などはいずれも不可です。

次に点灯数です。同時に3個以上点灯しないように取り付けることが条件です。3個以上のランプを装着していても、配線で同時点灯を2個までに制限していれば問題ありません。この配線設計が実務では意外に見落とされるポイントです。

そして配光(光の散らし方)です。フォグランプからの光が他の交通を妨げないものであることが条件です。具体的には対向車のドライバーが眩しくなるような上向きの配光や、散光になっていないことを意味します。この条件を満たすランプを最初から選ぶことが、後々の手直しを減らします。

そして4つ目の条件がインジケーターです。点灯状態を運転者席に表示する装置が必須です。単なる電源スイッチではなく、「今フォグが点いていますよ」という表示機能を持つインジケーター付きのスイッチが求められます。独立点灯・消灯ができることもセットです。

条文を一度押さえてしまえば、あとは位置と色と配光を合わせるだけなので、必要以上に身構えなくて大丈夫です。次の項からは、これらの要件が二輪にどう適用されるのかを、条文の読み方を含めて順を追って解説していきます。

二輪の前部霧灯は「ヘッドライト基準」で位置が決まる

四輪向けの800mm・250mm規定をバイクにそのまま当てはめないこと

車検で「四輪用フォグランプ規定」を参考にすると、多くの場合は後付けで問題が生じます。バイク(二輪自動車)にも保安基準がありますが、そこで示される位置条件は四輪のものとは異なるためです。条文レベルで読み分ける習慣をつけることが、確実な取り付けの第一歩になります。

前項で挙げた「取り付け位置」は、実は四輪とバイクで読み方が違います。

四輪の800mm・250mm規定は二輪にそのまま適用されない

保安基準の告示第199条では、四輪等の前部霧灯について「上縁が地面から800mm以下、下縁が250mm以上」という高さの規定を示しています。しかし同じ条文では、この規定が「二輪自動車を除く」と明記されています。

つまりバイクには、この800mm・250mmの数字がそもそも適用されないということです。

では二輪はどの規定で判断するのか。答えは「すれ違い用前照灯(ヘッドライト)の照明部中心を基準とした別の規定」です。四輪でも二輪でも「前部霧灯」という名称は共通ですが、位置を判定する基準点が根本的に異なります。この差異を押さえずに施工してしまうと、位置で落される検査結果につながるわけです。

二輪はヘッドライト照明部中心の水平面以下が基準

二輪自動車の前部霧灯は、「すれ違い用前照灯の照明部中心を含む水平面以下」に取り付けることが条件です。わかりやすく言い換えると、ヘッドライトの光源中心の高さを目安に、そこより下、または同じ高さまでなら許容範囲という意味になります。

多くのバイクではヘッドライトが前面上部に位置しているため、「ヘッドライトより下に付ければ位置はクリアしやすい」と判断できます。例えば前フェンダーの下側や、エンジンガード周辺に取り付ける場合は、この基準を自然と満たしやすい位置になります。

一方で、ヘッドライトより明らかに高い位置(例えば上部カウルにマウントする場合)は条件から外れる可能性が高いということです。

見通せる角度(視認角)も満たす位置を選ぶ

位置のもう一つの基準が「視認角」です。取り付け位置から見て、上方5度、下方5度、内側10度、外側45度の範囲から見通せるように取り付けることが求められます。この角度範囲を外れると、特定の角度からは光が隠れてしまい、本来の霧灯機能が失われるということになります。

例えばエンジンガードのパイプに付ける場合、カウルやフォークのパイプによって光が上方や内側で遮られないか確認が必要です。同様に外側45度も確保できるか、サイドパネルの形状に合わせて判定します。見た目だけで「ここなら大丈夫」と判断するのではなく、角度を意識して、複数の角度からレンズが見通せる位置を選ぶということです。

また、左右に2個装着する場合は、片側だけが視認角を外れていても引っかかります。対称に取り付けることはもちろん、両側とも同じ角度範囲から見通せるか、事前に簡単な図に起こして確認する方法も有効です。この準備作業が、後の車検の「あ、大丈夫でした」につながります。

車検で指摘される典型NG5パターンと回避策

位置の条文を押さえたところで、実際に落ちる人がやりがちな失敗を先に潰しておきましょう。

OK:白色または淡黄色で左右同色・同時点灯2個以下・点滅なし・車幅灯連動・インジケーター付き・ステー固定牢固

NG:青みがかった色・左右色違い・配線で同時3個以上・点滅・常時点灯・インジケーターなし・ステー緩み

色と配光で落ちるパターン

最初につまずくのが色です。「白いLED」と銘打った製品でも、実は規定の「白色」ではなく、青みがかった色になっているものがあります。白色または淡黄色で、2個装着する場合は左右で同一の色である必要があります。左右で白と黄が混在していたり、一方が薄青く見えたりすると、検査で指摘されます。

同じくらい重要なのが配光です。対向車を妨げない配光という条件があります。フォグランプを選ぶ際に「明るい」というだけで選ぶと、配光が散光(斜めや上向きに広がる)になっていることがあります。直射光または反射光が自車・他車の運転操作を妨げないことが条件なので、上向きに明るい製品は避けるべきです。

回避策:灯光色が「白色または淡黄色」と明記された2個セットを選び、配光は下向きの集光タイプを選ぶこと。

点灯数・点滅・連動条件で落ちるパターン

フォグランプを3個装着しているライダーがいますが、同時に3個以上点灯しないように取り付けることが条件なので、3個装着していても配線で同時点灯を2個までに制限していれば問題ありません。一方、配線を間違えて同時3個以上が点灯する構造になってしまうと、確実に指摘されます。

点滅する構造も不可です。セキュリティ対策で点滅させたいというケースがありますが、点滅するものでないことが条文で定められており、常時点灯のみが認められています。さらに見落としやすいのが連動条件です。車幅灯・尾灯・番号灯等が消灯している場合に点灯できない構造であることが求められており、日中に車幅灯なしでもフォグが点けるような配線は不可です。

回避策:配線を2個点灯に制限する専用ハーネスを使い、スイッチは独立スイッチで常時点灯や点滅はしないこと。車幅灯との連動が必要な場合は配線経験がなければショップに相談する。

インジケーター欠如・固定不良で落ちるパターン

意外と見落とされるのがインジケーター(点灯表示装置)です。点灯操作状態を運転者席の運転者に表示する装置が必要で、これがないと他の条件を満たしていても落ちます。「フォグ点いてる?」と運転席から見えない状態では検査をクリアできません。ヘッドライトの点灯状態にかかわらず独立して点灯・消灯できることも条件です。

最後に落とされることが多いのが固定不良です。灯器の取付部に緩み・がたがないように取り付けることが条文に明記されており、走行振動で光軸がずれると指摘されます。ステーの締め込みが甘い、またはクランプの強度が不足していると、洗車の水圧や段差での衝撃で位置がずれます。

回避策:インジケーター付きの独立スイッチ品を選び、ステー取付時はクランプを確実に締め込んで、洗車の水圧でも動かない強度を確保すること。初回装着後、数日走ってから位置が変わっていないか確認するのも有効です。

車検に通るフォグランプの選び方とDIY・ショップの費用比較

車検に通るフォグランプの選び方とDIY・ショップの費用比較のイメージ

製品選びと取り付け手段の選択は、車検適合の条件を満たせるかどうかで決まります。ここでは選定基準と、DIYとショップ依頼の向き不向きを整理します。

車検に通るフォグランプの選び方|3つの条件を押さえれば迷わない

製品を選ぶときのチェックリスト
商品ページやAmazonの説明欄に「車検対応」と明記されているか、独立スイッチ・インジケーター(点灯表示ランプ)が附属しているか、灯光色が白色または淡黄色(左右同色)か、この3点を確認するだけで、ほぼ失敗しません。

外せない3条件で候補を絞る

製品選びを迷わせないために、チェックすべき条件は3つに絞れます。

第一に、商品自体が「車検対応」と明記されていること。これは、製造メーカーが保安基準に適合する設計であることを事前に確認している証拠になります。商品ページやAmazonの説明欄で「保安基準適合」「車検対応」という表記があれば、最低限の信頼性があると判断できます。

第二に、ヘッドライトとは独立して点灯・消灯できるスイッチとインジケーター(点灯表示用のランプ)が附属していることです。運転席から簡単に操作でき、今フォグランプが点いているかどうかを一目で確認できるようになっている製品を選びます。この条件は保安基準の必須要件なので、欠いている製品は避けましょう。

第三に、灯光色が白色または淡黄色で、左右が同じ色であることです。赤や青、または左右で色が異なる製品は基準を満たしません。見た目の個性より、基準適合を優先する判断が重要です。

国内ブランドの製品なら12,000〜40,000円が目安です(筆者調べ・店舗により異なる)。この条件を満たす製品に絞ると、選択肢は大きく減り、失敗のリスクも低くなります。

安い製品が車検で不利になりやすい理由

格安製品は、独立スイッチやインジケーターをコスト削減の対象にしてしまう傾向があります。これらが省かれていると、保安基準(参考)上「点灯操作状態を運転者に表示する装置がない」「ヘッドライトと独立して点灯・消灯できない」という不適合になり、検査官の実地試験で即座に指摘されるポイントです。

配光(光の広がり方)も同じくらい重要です。安い製品の中には、他の交通を妨げるほどまぶしい光線を放つものがあり、これも基準外になります。防水防塵性能を示すIP規格の数字だけで判断せず、「実際に保安基準を満たす設計か」を商品説明や販売店に確認する手間を惜しまないことが大切です。

購入前にやってしまいがちな失敗

「独立スイッチ・インジケーターが説明欄に明記されていなかったから、後から自分で追加できるだろう」と考えて購入する人がいますが、取り付け後に不足に気づいても配線の引き直しや部品の追加が必要になり、手間とコストが大きく膨らみます。

また、パイプ径のミスマッチで、HIDやLED バルブが入らない、または接合部が緩くなってしまう失敗も散見されます。購入前に、対応年式・車種・エンジン型式を必ず確認し、可能なら商品ページのレビュー欄で実際に取り付けた人の声をざっと目を通しておくと、こうした落とし穴を避けやすくなります。

DIY取り付けとショップ依頼の総コスト・リスクを比較

製品が決まったら、自分で付けるかプロに任せるかを総コストで判断します。

判断軸 DIY ショップ依頼
主な費用 製品代 + 工具代(初回のみ) 製品代 + 工賃(要見積もり)
電装のリスク 誤配線でヒューズ切断・他の電装故障 配線と適合確認を任せられる
適合確認 自分で車検基準をチェック ショップが車検対応を確認
向く人 ホーン配線などの配線経験者 電装系初心者、保証を重視

DIYとショップの判断軸を先に決める

最初の判断はシンプルです。「電装系の作業経験の有無」で選び切ります。

過去に、ホーン配線の追加やヒューズボックスからの電源取り出し、バッテリー交換などで配線に触った経験があれば、DIYに適性があります。逆に、バイクの電装系は一度も触ったことがないという人は、素直にショップに任せる方が賢明です。

工賃については、ショップや地域によって大きく異なるため、「○○円が相場」とは断定できません。事前に電話やメール見積もりを複数の店舗から取ることをお勧めします。

DIYのコストとリスク

DIYの最大のメリットは、工具さえ揃えば製品代だけで済む点です。テスター、圧着端子、熱収縮チューブ、配線など、初回投資は3,000〜5,000円程度で揃えられます(筆者調べ・店舗により異なる)。

ただしリスクが並走します。配線を誤ると、ヒューズが飛び、フォグランプだけでなくホーンやウインカーまで消えてしまう可能性があります。最悪の場合、配線のショートが起きて、複数の電装品が連鎖的に故障することもあり得ます。

電装の配線作業に不慣れな場合は、バイクのUSB電源を後付けする配線手順のような基本的な配線記事で手順の感覚をつかんでおくと安心です。

リスクを最小化するには、必ずヒューズを配線に挟み、圧着端子と熱収縮チューブで絶縁性を確保し、ハーネスバンドで固定して断線を防ぐことが重要です。

ショップ依頼が向くケース

配線の取り回しに自信がない、または取り付け後の保証や適合確認まで任せたい場合は、ショップに依頼する方が安心です。プロは、配線の隠蔽経路を知っており、見た目もスッキリさせることができます。

また、ショップでは納車前に「この取り付けで本当に車検に通るか」という最終確認を行ってくれる店舗が多いため、安心感が大きく異なります。万が一、取り付け後のトラブルが起きても、ショップに依頼した場合は保証で対応してもらえる可能性が高いです。

工賃については必ず事前見積もりを取り、複数の店舗を比較してから決めるようにしましょう。

フォグランプの取り付け手順(電源確保からステー固定まで)

ここからは実際の取り付け作業です。電源の確保とステーでの固定という2つの山を、順番に押さえていきます。

ACC電源の取り出しと配線の基本

ここからは実際の取り付け作業です。電源の確保とステーでの固定という2つの山を、順番に押さえていきます。まずは電源をどこから取るかを決めることが、配線作業全体の土台になります。

  1. バッテリーのマイナス端子を外し、作業時の誤接続を防ぐ
  2. ACC電源ラインを特定する(ホーン配線または検電テスターで確認)
  3. ヒューズボックスまたはホーン配線から分岐させ、ヒューズホルダーを挿入する
  4. フォグランプの電源線を接続し、圧着端子と熱収縮チューブで絶縁する
  5. 配線をハーネスバンドで固定し、走行振動での断線を防ぐ

ACC電源を選ぶ理由

キーOFFで自動的に切れるACC電源から取ることが、一般的に推奨される方法です。理由は、バッテリー直結で配線してしまうと、キーをオフにしても通電が続き、フォグランプが点きっぱなしになってしまい、バッテリー上がりのリスクが生まれるためです。

一度バッテリーが上がってしまうと、押しがけもかけられず、レッカー手配も手間になります。ACC電源ならキーをオフにした時点で自動的に電源も切れるため、バッテリーを過放電から守ることができます。

ただし、車種により配線の位置や色、電源ラインの太さが異なるため、自分のバイクの配線図を事前に確認することが大切です。配線図が手元にない場合は、バイクの取説やメーカーサイト、または同車種のユーザーフォーラムで情報を集めておくと作業がスムーズです。フォーラムではすでに同じ作業をした先人たちが写真付きでアドバイスしてくれていることも多く、参考になります。

ホーン配線・ヒューズボックスからの取り出し

ACC電源を取る代表的な方法は、ホーン配線からの分岐とヒューズボックスからの増設の2つです。ホーン配線はすでにACC連動で設計されているため、ここから分岐させるのが最も簡単で、配線の追加工作も最小限です。ホーン本体の配線を辿り、正の線(赤など)から分岐させて、フォグランプのスイッチに接続します。ただしホーン配線は細めで電流負荷が大きく、容量に余裕がないときはヒューズボックスの方が安全です。

ヒューズボックスから取る場合は、ACC電源のスロットを検電テスター(バッテリーテスター)で特定します。キーをオン位置にして電圧が出ているラインがACC電源です。増設用のヒューズホルダーを別スロットに割り込ませ、そこからフォグ用の配線を引き出す方法もあります。この方法は大元からの分岐のため容量に余裕があり、複数の電装機器を後付けする場合に向いています。ただし、バイクの車種や型式によって配線の配置が大きく異なるため要確認であり、不安な場合はディーラーやショップに相談することをお勧めします。

配線でやりがちな失敗を防ぐ

配線でよくある失敗は、接触不良・振動断線・ショート時の無防備の3つです。エレクトロタップ(圧着接続子)は接触不良を起こしやすく、時間経過で点かなくなることもあります。回避策は圧着端子を使い、半田またはカシメで接続し、熱収縮チューブで絶縁することです。接触面をしっかり作ることで信頼性が大幅に上がり、後々のトラブルを防ぐことができます。

次に、走行中の振動で配線が断線するのを防ぐため、ハーネスバンドで配線をフレームやステーに固定することが重要です。特にエンジン周りは熱と振動が激しく、配線が挟まったり擦れたりしないように配慮が必要です。100円ショップで手に入るハーネスバンドで定期的に固定し、揺らないか確認する習慣をつけると安心です。

そして最後に、必ずヒューズを電源ラインに挿入してください。誤配線やショート時に保護できるヒューズがなければ、電装全体が巻き込まれて動作不良になる危険があります。ヒューズは配線の太さと製品の電源仕様に合わせて適切な容量を選ぶことが大切で、購入する製品に付属の取説で指定されている容量を選ぶことが安全です。

取り付け箇所と固定方法を決める

電源の目処が立ったら、ランプ本体をどこにどう固定するかを決めます。適当に付けてしまうと、振動でズレたり走行中に外れたりするので、条文を満たしつつ確実に固定できる位置を見極めることが大切です。

固定が甘いと車検で指摘される:走行振動で光軸がずれると、条文を満たさなくなるだけでなく、車検でも「取付不良」で落とされます。がたつきがないよう確実に締結し、洗車の水圧でも動かない強度を確保しましょう。

取り付け箇所と位置の決め方

フォグランプは二輪車の前部に付ける霧灯なので、位置に条件があります。保安基準(参考)では「照明部の中心がすれ違い用前照灯(ヘッドライト)の照明部中心を含む水平面以下に取り付けること」と定められています。つまりヘッドライトの中心より上に来てはいけません。

一番選ばれるのはエンジンガードのパイプです。エンジンガードはもともとバイクの下部を保護する部品なので、フォグランプの取り付け箇所としての条件を満たしやすく、強度も十分です。具体的には、転倒時の荷重を受け止める前提で設計された鋼管なので、ランプ1個分の重量や走行振動では曲がったりたわんだりしません。フォーク下部やハンドルバー下に付ける方法もありますが、エンジンガードが無い場合の選択肢と考えると良いでしょう。

加えて、視認角(見通す角度)も決まっています。上方5度・下方5度・内側10度・外側45度の範囲から見通せるように取り付けることが条件です。これは他の交通参加者がフォグランプを認識しやすくするためのルール。取り付け箇所を決めるときは「高さ」と「見通し角」の両方を確認してから固定位置を絞ります。

ステーとクランプの選定

取り付け位置が決まったら、次は固定用のパーツ選びです。基本的には、パイプの外径に合ったクランプを選ぶことがポイント。バイクのエンジンガードやハンドルのパイプ径は製品によって異なるため、「このバイク・このパイプには何mmのクランプが合う」と決め打ちはできません。必ず製品の適合表で確認してから購入しましょう。

ステーは「光軸角度を調整できるもの」を選ぶと、後から微調整が容易です。フォグランプのメーカー純正キット品なら、ランプとステー・クランプがセットで販売されていることが多く、適合確認の手間も減ります。既に手持ちのランプがあれば、汎用ステーとの組み合わせで対応することも可能ですが、その場合は必ず対応パイプ径を確認してください。

緩み・がたを出さない固定

最後が実際の固定作業です。保安基準では「灯器の取付部に緩み・がたがないように取り付けること」と明記されています。これは見落としやすい項目ですが、車検で確実にチェックされるポイントです。

走行中は常に振動が伝わるため、少しでも緩いと光軸がズレていきます。ズレが生じると保安基準を満たさなくなり、結果として車検不合格につながります。取付部をしっかり締結し、手で揺さぶってもがたつかない状態にする。洗車の高圧水でも動かない強度があれば、走行振動での動きはまず心配ありません。

取り付け後の光軸チェックと車検前の最終確認

取り付けが終わったら、車検に出す前に自分で光軸と点灯条件を確かめます。最後に確認の手順とチェックリストでまとめます。

壁照射で光軸を自分で確認する手順

国土交通省告示第199条(前部霧灯)では、二輪自動車の前部霧灯について「照明部の中心がすれ違い用前照灯の照明部中心を含む水平面以下に取り付けること」「直射光または反射光が自車・他車の運転操作を妨げないものであること」と定めています。これらの条件を自分で確認できるのが壁照射法です。

壁照射での確認のやり方

フォグランプの取り付けが終わったら、車検に出す前に自分で光軸を確認することをお勧めします。方法はシンプルです。平らな場所を探して、バイクを壁や大きな建物に正対させます。そこでヘッドライトとフォグランプの両方を点けて、壁に映る照射位置を比べるだけです。

ポイントは「フォグの照射中心がヘッドライトより下に来ているか」を目視で確認することです。ヘッドライトが上から照らし、フォグがその下から照らす状態が理想です。明暗の境界がはっきり見える距離に壁を置き、照射位置の違いを観察してください。距離は壁との間隔で明暗が見える範囲であれば問題ありません。

他の交通を妨げない配光か確かめる

光軸の上下位置が合っていても、配光の向きが悪いと車検に落ちる可能性があります。告示第199条で求められているのは「直射光または反射光が自車・他車の運転操作を妨げないこと」です。つまり、フォグの光が対向車に直撃したり、地面に反射して運転者の目に入ったりしてはいけません。

壁照射で確認するとき、壁に映る明暗の境界をよく見てください。その境界が上向きに広がっていないか、水平か下向きになっているかをチェックします。また、視認角の範囲「上方5度・下方5度・内側10度・外側45度」から見通せるように取り付けられているかも、この時点で改めて見直しておくと安心です。

確認時に見落としやすい点

光軸確認でよくある失敗は、確認場所の選び方や確認の不完全さです。たとえば、地面が傾いた駐車場や坂道で確認してしまうと、光軸を誤判定してしまう可能性があります。必ず平らな場所を選んでください。

もう一つ見落としやすいのが「片側だけの確認」です。2個装着している場合は左右両方の照射位置を確認し、左右差がないかをチェックすることが重要です。左は低いが右は高いといった左右差があると、対向車や同一方向の前走車に光が入り、車検で指摘されるリスクが高まります。平地で左右両方を丁寧に確認することで、こうした見落としを防ぐことができます。

点灯条件とインジケーターを車検前に最終確認する

光軸が合ったら、点灯のしかたが条文どおりかを最後に確認します。フォグランプは単に取り付けただけでは車検に通りません。点灯方法と配線構造が保安基準で定められた要件を満たしていることが、合格の鍵になります。

フォグランプの点灯条件チェックリスト

  • 同時点灯は3個未満(2個以下)
  • 点滅しない固定光
  • 車幅灯・尾灯・番号灯が消灯時はフォグも消灯する連動構造
  • ヘッドライトの点灯状態と関係なく独立操作できる
  • インジケーター(点灯表示装置)で運転者に状態を伝える
  • 灯器の取付部に緩みやがたがない

点灯数と点滅の確認

まず確認するのは、フォグランプが同時に何個まで点灯しているかです。保安基準では、同時に3個以上点灯しないように取り付けることが決まっています。もし後付けで4個以上のフォグを装着している場合、実際の点灯は2個までに制限されているかどうかを配線で確認する必要があります。

例えば、4個同時に付けた場合は左右1個ずつ(合計2個)だけが点灯するように配線が組まれていなければなりません。多くの車は左右対称に1個ずつ取り付けるため、この要件は満たしやすいのですが、DIYで複数追加した場合は注意が必要です。

次に確認するのは点滅しない固定光という要件です。ウインカーのように点滅するフォグランプは保安基準違反になります。スイッチを入れたら常時点灯、切ったら消灯する単純な制御になっていることを確認してください。

連動条件と独立操作の確認

車幅灯・尾灯・番号灯が消灯している場合に点灯できない構造であることも保安基準の要件です。夜間にフォグだけを点けて走ることを防ぐための規定で、配線が正しく組まれていれば、車幅灯が消えた状態ではフォグも点灯しない仕組みになっています。

一方で、ヘッドライトの点灯状態にかかわらず独立して点灯・消灯できることも求められています。実際にスイッチ操作で確認しましょう。車幅灯を消した状態でフォグスイッチを動かしても反応がなければOK。車幅灯を点けた状態ではフォグを独立して操作できるかも確かめます。

インジケーターと固定の最終確認

運転席からフォグの点灯状態を確認できる表示装置(インジケーター)が必須です。スイッチ自体が光る・メーター周辺に表示が出るなど形式は問いませんが、夜間走行中でも一目で点灯中とわかることが条件です。インジケーターが不十分なまま車検に出すと指摘されます。

最後に取付状態を確認します。灯器の取付部に緩み・がたがないことが要件で、走行振動で緩むと光軸のずれと検査不合格につながります。手で揺すってぐらつきがないことを確かめてから車検に出してください。

車検に出す前の取り付け確認チェックリスト

判断を決める前に、次のポイントを上から順に確認してください。ひとつでも引っかかるところがあれば、いったん立ち止まって見直す判断も大切です。

  • 灯光色は白色または淡黄色で、左右同色になっている
  • フォグランプの同時点灯は2個まで(3個以上同時点灯しない)で、点滅しない
  • 照明部の中心がヘッドライト(すれ違い用前照灯)の照明部中心を含む水平面以下にある
  • ヘッドライトと独立して点灯・消灯でき、車幅灯等が消灯中は点灯しない配線になっている
  • 点灯状態を表示するインジケーター(付きスイッチ)が作動する
  • 取付部に緩み・がたがなく、走行振動でも動かない
  • 壁照射で照射中心がヘッドライトより下にあり、他の交通を妨げない配光である

よくある質問

バイクのフォグランプは車検で必須ですか。

いいえ、フォグランプ(前部霧灯)は装着が任意の補助灯です。ただし装着した場合は保安基準への適合が必須で、適合していないと車検に通りません。

フォグランプの色は何色なら車検に通りますか。

白色または淡黄色のみが認められ、2個装着する場合は左右で同一の色である必要があります。白と淡黄の混在や、青・赤などはいずれも不可です。

バイクは四輪の取り付け高さ800mm以下・250mm以上の規定が適用されますか。

二輪自動車はその高さ規定の対象から除外されています。二輪は照明部の中心がヘッドライト(すれ違い用前照灯)の照明部中心を含む水平面以下に取り付ける、という別の規定で判断します。

フォグランプは何個まで点灯できますか。

同時に3個以上点灯しないように取り付ける必要があります。3個以上装着していても、配線で同時点灯を2個までに制限していれば問題ありません。

インジケーターは本当に必要ですか。

必要です。点灯操作の状態を運転者席の運転者に表示する装置が求められており、ヘッドライトと独立して点灯・消灯できることも条件です。インジケーター付きの独立スイッチを選ぶと満たしやすくなります。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次