普通自動二論のバイク免許で、AT限定かMTかで迷ってる人にお伝えしたいこと。それは、
バイク(普通自動二輪)のAT限定は、とても人数が少ないということです。(※小型二輪はAT割合多いです。大型AT割合はごくごくわずか)
取得者の数が少ないのには、理由があります。
その理由とはコチラ↓↓↓
- 乗れる車種はビッグスクーターのみ(数が少ない)
- 教習所内の運転(狭路)が難しい
- なんせ重い&大きい
- MT車に乗りたくなったら再教習&再試験が必要
などです。
「AT免許しか必要がない」「AT一択で迷ってない」「スクーターしか興味がない」「ATを極めたい」など理由があるならOKですが、
迷ってるなら、全力でMTをおすすめします。
AT限定取得ののち、MTへ限定解除した者のリアルな意見です。
そんなワケで、“免許に関してだけはクルマと違い、AT限定のほうがある意味難しい”という特殊なバイク事情について、レッツ解説!
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「バイクのAT限定免許って、カンタンなんでしょ?」という誤解
「クルマはATのが簡単。だったら、バイクもATにしようかな…ギアチェンジとか難しそうだし」
という理由で迷っているなら、AT限定ではなく、MT免許がおすすめです。
その理由を、以下にみていきましょう。
AT限定の教習バイク、巨大すぎる問題
普通自動二輪のAT限定免許は、2005年に新設されたもの。それまでは「二輪=すべてMT車」だったんです。
つまり、日本の教習所構内は、MTバイク専用の道路幅で作られている。
たとえば「S字・クランク」などの狭路の難所も、MT規格で作られています。
そこへきて、AT限定の教習車は「ビッグスクーター」。
教習車両は2021年時点で、「HONDAシルバーウィング400」、または「SUZUKIスカイウェイブ400」。パイプガードやガソリンを含めると、250kgをゆうに超えたりもします。
つまり、重さ&大きさが半端じゃない…!
街中でビッグスクーターはけっこう小さくみえるけど、目の前で見たら小舟くらいには感じる。
「この上で体伸ばして眠れるかも?」ってくらいのボリュームです。
ほかにも、AT(ビグスク教習)がしんどい理由として、
- MT教習車(CB400)よりも一回り重く大きく、倒すとそう簡単には起こせない
- 重心が低く、腰で支えにくいボディ形状のため、取り回すのに苦労する
- ホイールベース(軸間距離:前後輪タイヤのあいだの長さ)が長く、小回りがきかず狭路走行に不向き
- ATは運転席が大きすぎて前輪が見えず、一本橋に乗りにくい(←ほぼ勘で乗る感じ)
- ニーグリップ(膝でのタンク締め付けによる安定走行)ができない(カカトグリップで代用するも、安定感に欠けます)
ていうのがあります。
さらに、オートマチック(自動遠心クラッチ)の特性で、ブレーキ時は10km/h前後になると自動的に動きが止まり慣性走行に切り替わるので、とくにバイク初心者さんだと低速走行に怖さを感じるはず(慣れだけど)。
また、問題の狭路課題については、クルマの免許にたとえていうなら、<ワゴン車で課題をこなす感じ>になるのです。
それについては、Wikipedia先生も、
単に変速機構が異なるだけの四輪車とは異なり車体構造が大きく異なるビッグスクーターを教習へ用いるため、課題走行の種類によっては操作がMT車より難しくなっているものもある。
出典:Wikipedia
と、「あの曲芸のような狭路走行において、ATは不利」とおっしゃってます。
そんなわけで、一部課題が難しい上に、教習&試験落第が増え、結果的に教習期間が長引くことも多く、そのわりに乗れる車種が限られてくる。
よくよく考えると、
なんかこれ、ツラくない…?
ってなるのです。
そこへきて、MT免許はというと、MTのみならず、AT車(ビッグスクーター)にも乗れる。
つまり、400cc(正確には399cc)以下のバイクになら、すべて乗れてしまうんです。
「だったら、MTをとったほうがいいんじゃない?」て話になるのです。
わたし自身、取得当初は「AT最高!ATさえあればイイ!」って思ってましたが、思いがけぬ事情でMTを取得することになり、「ふたたび試験&出費か…」と絶望。
しかも普通自動二輪AT限定→普通自動二輪MTへの限定解除では、教習が5時間しかありません。5時間でクラッチ&ギア操作をマスターするのって、人によってはけっこうツラいものが…!(私はツラかった)
MTバイクを「怖い」と感じる人とは?
「MTは怖いので、ATのほうがいい」という人は、クラッチ&ギアチェンジ操作に苦手意識を持っているのではないでしょうか。
その多くはきっと、クルマがAT限定の人や、クルマの免許未取得者。つまり、MTのしくみがわからないから怖いという人です。
わたしもかつてはその手合いで、「ギアってよくわからない…二輪で運転できるかどうかもわからないのに、そんな複雑な動作できなさそう…」と思い、積載量が多いことも含めて、AT限定をチョイス。
しかし、
小型限定普通二輪免許のAT限定免許率は約70%に上るものの、普通二輪では約5%、大型二輪にいたっては0.1%ほどです。(2019年情報)
https://bike-news.jp/
と、100人に数人しか取得しないレア免許だったという…。そんなこと、周囲にバイク乗りがいないから知りようがなかったんですね(やっぱりネットで事前に情報を得るのって大事…!)。
ちなみに私もギア知識ゼロ&クルマはAT限定という身で挑みましたが、MT取得、なんとか大丈夫でした(運動神経&体力に自信なしでも)。
ただ、どの種類にしてもバイク免許全般、
<先生に教わる内容を着実にこなしていくこと、途中で辞めないこと、乗りたい気持ち&気合>
があれば、時間がかかってもいずれ取れるものだそう。
多くの人が途中でココロが折れそうになる、でもそこで継続する気合があるかどうかだけらしいです。
運動神経がどうとか、年齢・性別・腕力・身長・体重は、あまり関係がないのだそう。
(引き起こしもコツがあり、小柄な女性でも訓練で起こせるようになるそうです)
わたしはチキンハートな部類ですが、バイク免許でこんなにメンタルが鍛えられるとか思ってもみなかった。とんだうれしい副産物って感じでした。
そもそも、人生で「実技をともなう資格試験」っていうのが初めて。
バイクって、そんな“予想外”を運んできてくれるからおもしろいんです。
普通二輪のAT限定免許にまつわるエピソード
わたしがAT限定教習に電話で申し込んだとき、たまたまかもしれないけど、3件の教習所さんに断られました。
A教習所:「AT限定?もしかしたら、AT車両は管理がちょっと…動かないものがあるかもしれません」
B教習所:「AT限定だったら、断然MTをおすすめします。教習が長引くことも多いので」
C教習所:「AT限定は、うちでは受け付けてないですね」
そして4件目の電話でようやく、ひきうけてくれる教習所を発見。
このエピソード、いかにAT限定割合が少ないかを物語ってます。
事実、教習所の「SUZUKIスカイウェイブ400」は、あまり人に触られてない感じがつたわってきました。
MT教習ではちょっとだけATに乗る授業があるんだけど、おもにそこでしか出番がない感じ。
でもこうしてAT限定をとっておいたおかげで、MTの教習ではバイクが小さく感じられ、狭路もラクだったので、その点ではありがたかったです。
でもAT車はおもしろい!MTとは違った魅力が満載
「免許」という意味では、AT限定よりMTのほうが“合理的”かもしれない。
でも、そういうの無関係に、AT車(オートマチック車)っておもしろいんです。
スクーターは「SCOOT」が語源らしく、“移動する”みたいな意味だそう。
もともとスクーターは利便性追求型の乗り物なので、積載量とか楽ちんさとか、そういうのが大事。
いっぽうでMTバイクは、操作そのものが目的。同じ自動二輪でも、毛色が違います。
そして「ATは操作がいらず、手足がヒマになる」という意見もありますが、わたしはATって、MTに劣らずすごく楽しいと思ってるんですね。
自動でクラッチが切れるしギア(というかプーリー)もオート調節なので、そこは機械に丸投げしつつ、自分はハンドリング&ブレーキングに100%こだわって遊ぶことができる。
MTよりもATのほうが、低速やカーブ、峠道を操りづらいので、「これをうまく走らせるには?」と躍起になる。そんなおもしろさがATにはあります。
体重移動や緻密なアクセルワークにおいては、ATのほうがむしろ操るのがむずかしいから攻略しがいもあったりして。
またAT(スクーターやビグスク)は、海沿いの道なんかでスロットル開閉のみの操作で済むし、景色がゆっくり眺められて絶景ツーリングには最高!なのです。
ほかにも荷物がシート下にたくさん積めたり、カウルが多い分、MTネイキッドバイクよりも風の当たりがソフトなのもメリット。
ツーリングではMTについていくのがちょっぴり大変なこともありますが、「ATもすごく魅力的な乗り物」なんです。
ただ、AT限定の免許取得についてだけは、「ちょっとしんどいですよ…」とお伝えしたいです。
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