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SHOEI Z7ベンチレーションの取扱説明書から読み解ける優秀さ

「ベンチレーション(ventilation)」とは「換気」という意味。別称「ベンチレーター」ともいい、バイクのフルフェイスヘルメットに備わっているしくみです。

フルフェイス内部は気密性が高く、熱気や湿気がこもりがち。それを、外気取り込み&排出することで逃がしてくれています。

まるで網戸のような役割をはたすこのベンチレーションですが、なんとなく表面的に知ってるだけで、内部でどういう流れで風が抜けているかについてはあまり考えたことがなかったんですね。

で、あらためて取扱説明書をみると、知らないことがたくさんあってすごく新鮮でした。

「せっかくのSHOEIさんの技術の粋だというのに、知らないのももったいないな」なんて。

そこで、あらためて愛用「Z7」がどういうベンチレーションなのか、チェックしてみることに。

[rakuten id=”otakara-100:10050233″ kw=”SHOEI/ショウエイ Z-7 TERMINUS/ゼット-セブン ターミナス (Lサイズ/59cm)マット BLACK/GOLD(TC-9) フルフェイスヘルメット”]

目次

Z7ヘルメットのベンチレーション、どうなってる?

Z7取扱説明書より

バイクは前進するものであり、空気を「前から受けて、後ろへ流す」のは道理です。そんなわけで、ヘルメット内部のベンチレーションは、ヘルメット前方→後方に抜けるように取り付けられています。

バイクヘルメットは外側の帽体自体も風をうまく受け流すようにできてますが、じつは内部でも、空気を受け流す上で空気抵抗が最小限ですむように作られています。

面積としてはそこまで大きいとはいえないベンチレーションですが、それでも備わっているだけで空気抵抗の有無ってぜんぜん違うのだそうで、たとえばプロのMOTO GPレースみたいな場合では、順位を左右するほど大切なもの。

いっぽう、順位やスピードを競うわけではない一般ライダーの私たちにも、このZ7ヘルメットのベンチレーションは、“快適な走行”という恩恵を授けてくれます。

まず、<空気抵抗が少ない=頭が風によってブレない>ということで、わたし自身もZ7ヘルメットに替えてから、前傾姿勢(高速道路など)のときの風による煽られ方が大きく和らいだ感じがあります。そしてその分、「疲れが違う」ことを実感中です。

なので、「空気が中抜けする」っていうのは長距離走行時にはホントにありがたいしくみだし、首への負担も大きく違ってくるはずです。

ではでは、さっそくZ7の各部ベンチレーションについてみていくことにします。

口元→額へのベンチレーション

これ、意外でした…!「口元から取り入れた外気って、どこに流れるんだろう?」って思ってたら、その真上のオデコ側へ回ってました

シールド側を下から見上げたところ

たしかに走行時、口元にはそよ風みたい空気の流れを感じてはいたものの、そんなふうに排気されるものだとは想像もつかなかった。

取り入れた外気は、勝手な想像で「左右に分かれて後頭部側へ回っていそう」となんとなく思ってたのが…大ハズレでした(笑)。

このベンチレーション名は「デフロスター(defroster)」という名称で、くもり止めの意味だそうです。

「Z7はシールドが曇りにくい」とは聞いてたけど、このベンチレーションのおかげだったのか…!

前からとりこんで、熱気とともにいったんヘルメット上方へ逃がす。

最初に思いついた開発者の方はすごいですね。

額→後頭部へのベンチレーション

ヘルメット内部の熱気はすべて上方に向かうことから、ベンチレーションシステムは頭の上半分に集中しています。

というわけで、この額中央のベンチレーションから取り込んだ外気も、後頭部へ抜けていくようにできています。

左右こめかみ上→後頭部へのベンチレーション

特長的な細い三角のこのベンチレーションの名は「アッパー」というものだそう。

ほんの数センチの小さな通気口でも、立派に換気の役割をはたしてるんですね。

ここから取り込んだ外気も、やっぱり後頭部へ抜けていきます。

総合的な後頭部へのベンチレーション

この後頭部のベンチレーション、ここがすべてのヘルメット内の空気の吐き出し口だそうです。

ベンチレーションって、目で見てもOPEN状態なのかCLOSE状態なのかわからないので、いつも「開いてるのかどうか」がわからず悩んでしまいます(手などが当たって、いつのまにか閉じてたりする)

でもここが閉じちゃってると、外気だけ取り込むだけ取り込んで、どこにも抜け道がなくなってしまう。すごく大事なパーツってことがわかったので、これからは意識的に開放しておこうと思います…!

Z7ベンチレーションを知った感想

↑↑↑被ってこそ違いがわかるZ7↑↑↑

ベンチレーションって、“効率よく風が抜けるシステム”くらいにしか考えてなかったんですけど、こうして1つ1つのパーツをみていくと、いろんなことを計算された上での設計ってコトが判明。

たしかに「前から後ろへ風が抜ける」というだけなら、ただ開放的に作ればいいところを、やっぱり密閉性や防寒性、剛性をアップしなきゃいけないので、それだけじゃいけないんだなーと(当たり前なのに気づかない)。作り手の想いってすごいですね。

「風は人の胴体にだけでなく、ヘルメットにまでも大敵」ってことがよくわかりました。

Z7のすぐれたベンチレーションは風切り音も減らす

https://twitter.com/flatdokkaiku/status/1320602891783004160
まさにそれ…!

かつてデザインや安さだけで選んでいたヘルメットは、ほんとうに風切り音がひどかったです。

思い返すとチープなものって、ベンチレーションがZ7ほどの性能でないために、どこか無理やりにでもスキマを作らねばならず(気密性が高すぎて)、その結果、風切り音が大きくなってたのかな?と。

そういえばヘルメットって、密閉性が不可欠なのに、ある程度風通しもよくなければならないつまり真逆のものを両立させなきゃいけないんですよね。それってすごい技術です。

で、そこへきてSHOEIさんの「Z7」は、ほんとうに静かでビックリします。真冬の暴風の中バイクを走らせたときも、ベンチレーションから入り込むスキマ風も風切り音も微々たるもので、インカム会話やナビの音声も鮮明に聞きとれてました。

それでいて、気密性はしっかり高い。気密性が高いってことは、ヘルメットの中の目やお肌や髪も乾かず寒さも防げて、いろんなイミで思いやり設計です。

しかもいまのところ、湿気の多い日にも、一瞬たりともZ7でシールドが曇ったことがないという…(いままでのヘルメットは何だったのか)

また、Z7は帽体のコンパクトさで有名ですが、ヘルメット内部もかなりタイトに作ってあり、余分なスキマも極力そぎおとしてあるはず。なのに、ちゃんと整流されてるんです。

「いったいどこに風の通り道が?」って思うくらい頬もギュウギュウ。でも、ほかのヘルメットに比べてまったく蒸れてないってことは、つまりそういうことなんでしょうね。

いくらZ7とはいえ、夏場は熱中症の可能性も高まるヘルメット内。「もしかしたら40℃とかに達するんじゃ?」と思ってた過去の自分がバカバカしくなります。

ところで、さらに「Z8」はベンチレーションが1ヶ所増え、Z7よりもより涼しいライディングが可能とのこと…!

毎回ヘルメットを買い替えるタイプではないので、わたしは当面Z7を愛用予定ですが、周囲で「Z8買うよ!楽しみすぎる」みたいな声を耳にすると、ちょっとフクザツな気分に…(笑)

いえ、それでも私は縁あって今にいたるZ7を大事にしたい。

Z8も気になるけど…でも!Z7で(笑)

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